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このブログでドラマ作品について語る日がこようとは・・・。基本的には昔の映画やアニメぐらいで、と思っていたので。
当時リアルタイムで見ていた大好きなドラマでした。でもDVDを買おうとまではそれまで全く思っていなかったのですが、ここにきて再び見たい衝動に駆られ、即購入しました。

愛し君へ
研修医の四季(菅野美穂)は、学生時代の友人・利也(岡田義徳)の葬式で、彼の兄である俊介(藤木直人)に出会う。視力を失っていく病に冒されたカメラマンと、彼を支える小児科医の愛の姿を描く。(Wikipediaより)

改めて見ると、放送当時の自分ではわからなかったことがいろいろ見えてきて、もう終盤は涙がボロボロ出ていました。難病を題材にした作品って「死」が多いイメージですが、この作品は「失明」がテーマになっています。確かに「死」は悲しいことですが、「失明」というのもかなり過酷で重いですよね。それまで当たり前に見えていた人、物、景色等の様々なものが見えなくなる。愛する人、愛する家族の姿がわからなくなってしまう。もし自分がそういう状況になったら、と考えると・・・。「死」で終わるよりも却って悲しく感じられました。

少年時代に買ったカメラをきっかけにカメラマンを夢見て、その地位を確立しながら更なる高みを目指していたのに、結局は完全に諦めざるを得なくなった俊介。しかも恋人も離れていってしまい、人生に絶望していく姿がほんと痛々しいです。対して失明の運命を背負っていることがわかっていながらも、俊介を好きになって、俊介の側にいたいと考えるようになり、目指していた医者を辞めることにした四季。この二人、対照的な経緯ではありますが、最終的には自分の夢を捨てます。各話ごとに四季のナレーションがあるのですが、その一つに「夢はいりません。夢がなくても生きていけるから。夢が終わったときのことを覚えていますか?」という、かなり意味深な言葉があります。現代は「夢」という言葉を神聖視している感がありますが、このドラマは、「夢」よりももっと大切なことがあるんだよ、と教えてくれているような気がします。
登場人物の気持ちや想いや行動、それらの変化が一人一人とても丁寧に表現されています。本当にどの役者さんも皆さん自然な演技になっていて全く違和感がない。だからでしょうか、どの場面でも安心して見ていられます。四季の実家(今では珍しいお米屋さん)の食事風景は自然と笑みがこぼれるような温かさがあり、坂の多い長崎の風景はとても素敵でした。ラストの失明のシーンで、俊介の気持ちを考えて、涙をこらえながら笑顔を見せる四季の姿は、何度見ても感動して涙が溢れます。
ただ現実的なことを考えると、二人はこれからが大変なのでしょう。が、このドラマで伝えたかったのは、そんな現実的なものではないと思います。だから、その辺りの表現は敢えてぼかしたのではないかな、と勝手に解釈しています。悲しいハッピーエンドではありますが、納得のいく結末でした。

同級生の男友達を呼び捨てしたり、女友達が未婚の母だったり、やることはやっちゃってる所など、昔の作品に触れている身としては「ちょっと・・・」と感じる部分はありますが、それでも良く出来たドラマだと思います。約10年前の作品ですが、この頃はしっかり作っていたドラマもまだまだあったんだなと実感しました。見終わった後は本当に優しい気持ちになれる、そんな作品です。
しかし、主演の二人はもう他のドラマで見れそうにないですね(笑)四季と俊介のイメージが強すぎて。まあ、今のドラマは全体的につまらなくて見る気しないからいいんですけど。


主題歌『生きとし生ける物へ』


挿入歌『愛し君へ』

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