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ようやくおろちの最終話です。
実はサンデーコミックス版の5巻には『戦闘』という話があるのですが、個人的に戦争がテーマの話は苦手なので、今回すっ飛ばしています。




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◆血

資産家の門前家には一草と理沙という姉妹がいた。二人は仲の良い姉妹であったが、妹の理沙は何かと周囲から優秀な姉の一草と比較されていた。お稽古の先生からは勉強やピアノ、母親からは礼儀作法の細かなことで姉と比較され、叱られる毎日を過ごしていた。
理沙が小学校に上がると、教師や生徒も姉と比較するようになり、理沙自身も姉に対して劣等感を持つようになる。次第に彼女は人を避け一人で過ごすようになり、陰気な女へと成長していった。
大人になると姉の一草は結婚して門前家の後を継ぎ、妹の理沙は門前家とは縁の薄い家へ嫁入りした。こうして門前家の重苦しい空気は薄れていったと思われたが、まもなく一草の夫が病死。理沙は始終絶えない夫婦喧嘩の末に家を飛び出すと、飲酒運転で交通事故を引き起こしてしまう・・・。

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ある姉妹の幼少から晩年までを書いた長編。おろちの最後を飾るにふさわしい名作だと思います。1話目の「姉妹」と同じく姉妹ものですが、こちらも負けず劣らず、というか更にドロドロしています。周囲の理沙に対する態度がまあ酷いこと。こんな母親って有り得んの!?と初見の時は真剣に考え込みました。ちなみに、この話でおろちは当事者と一心同体になり、挙句の果てには物凄く酷い目に遭わされます。ここもある意味ホラー。
終盤までずっと神のように優しく、自らの死も受け入れていると思われた一草でしたが、ある理由から生に対する執着が爆発。びっくりするほど醜い部分を曝け出して死んでいきます。やっぱり神のような人間など有り得ないということでしょうか。
理沙も理沙で鬼畜でしたが、でも一概に妹が悪いとも言えないです。理沙の性格は周囲の人間が作り出した結果ではないだろうか。ある意味姉も妹も被害者と言えるかもしれない。勿論一番の被害者は、復讐の道具とされた佳子ですがね。

ラストでおろちが呟くセリフ「いったい誰が悪かったのだろう?」
誰なのでしょうか?



これで「おろち」の紹介はお終いです。よく調べたら、おろちだけで一年以上もかかってしまいました(^^;)元々姉妹ものの話をじっくり書きたくて、一話ずつの紹介にしましたが、次からはもう少し纏めて書くようにしたいです。全部のエピソードを一つに纏めて書けばよかったなぁと何度思ったことか笑

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